スリカータ(読み)すりかーた(その他表記)suricate

翻訳|suricate

デジタル大辞泉 「スリカータ」の意味・読み・例文・類語

スリカータ(〈ラテン〉Suricata)

スリカタ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スリカータ」の意味・わかりやすい解説

スリカータ
すりかーた
suricate
meerkat
[学] Suricata suricatta

哺乳(ほにゅう)綱食肉目ジャコウネコ科の動物。スリカータの名は学名に由来し、ほかにミアカット、あるいはミーアキャットという和名もある。1属1種で、アフリカ南部に分布する。頭胴長25~35センチメートル、尾長19~24センチメートル。体や尾が細長く、頭は正面から見ると丸く、目は中等大で黒い縁どりがあり、両目の間が狭い。前後足とも4指、足の裏は裸出し、前足つめは細長く、後ろ足のそれの約2倍ある。体毛は滑らかで長く、とくに体側部の毛は長く、下毛も密である。背面は灰褐色から灰白色で、腹面は暗色。砂地岩場に2、3家族がいっしょになった20頭ほどの群れで生活する。1家族は、雄雌とその子からなり、多数の入口をもつ巣穴をつくり、入口付近に集まって、後ろ足で立ち上がり敵を警戒する。繁殖期は9~10月、出産期は11~12月、1産2~5子である。雑食性で、昆虫クモ、鳥、植物の球根などを食べる。飼いやすく、南アフリカ共和国ではイエネズミの駆除用にしばしば飼われる。

[吉行瑞子]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スリカータ」の意味・わかりやすい解説

スリカータ
Suricata suricatta; mier-cat

食肉目ジャコウネコ科。ミーアキャットともいう。体長 25~35cm,尾長 19~24cm,体重 0.6~0.8kg。マングースの仲間で,体つきは細長く足が短い。頭は扁平で黒い小さな耳が低い位置についている。鼻先はとがっている。背中と体側は黄褐色で,暗褐色のまだら模様があり,腹側は白い。眼の周囲と耳,尾の先端が黒い。2~3家族から成る集団で生活し,子育てや見張りを分担するなど高い社会性をもつ。敵を警戒するため,後肢で立って見張りをする姿がよく観察される。昼行性。乾燥した地域に穴を掘るか,もしくは他の動物の巣穴を利用してすむ。おもに昆虫やクモ,トカゲを捕えて食べるが,球根なども採食する。妊娠期間は約 11週間,1産2~4子。8~12週間で離乳し,1年で性成熟に達する。人によく馴れ,ペットとして飼育もされる。南アフリカ,アンゴラ,ボツワナに分布。

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