ノア(英語表記)Noah; Noe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノア」の意味・わかりやすい解説

ノア
NOAA; National Oceanic and Atmospheric Administration

アメリカ合衆国の海洋大気局 NOAAが運用する実用気象衛星シリーズ(→実用衛星)。実用気象衛星『エッサESSAに続くシリーズで,軌道面の傾斜角が赤道面に対して直角な極軌道上を周回する極軌道気象衛星。1号機 NOAA-1の打ち上げは 1970年12月11日。自動送画装置 APT,高性能ビジコンカメラシステム AVCSといったテレビカメラや,平面プレート型放射計 FPRが搭載された。2号機(打ち上げ 1972.10.15.)から 5号機(同 1976.7.29.)までは,可視光線域から赤外線域にまで感度をもつ,地表面距離分解能 0.9kmの超高分解能放射計 VHRRのほかに,鉛直気温分布放射計 VTPRなどが搭載され,データ量も飛躍的に増えた。6号機(同 1979.6.27.)以降は改良型超高分解能放射計 AVHRR,および改良型 VTPRである鉛直気温分布測定サウンダ TOVSのほか,太陽光後方散乱紫外放射計 SBUVや,地球放射収支実験 ERBE,データ収集と伝送,遭難捜索救助のための各システムが搭載された。なお,実験用気象衛星『タイロスTIROSの流れをくんで,実験用衛星を含むノア 5号機までのプロジェクトITOS/TIROS-M(→アイトス),6号機以降を TIROS-N/NOAAと呼ぶ。TIROS-N/NOAA計画は 19号機(同 2009.2.6.)まで継続。ノアの観測データは世界の気象研究や天気予報などに利用された。

ノア
Noah; Noe

旧約聖書中の人物アダムより 10代目の子孫,レメクの子。セムハムヤペテの父。「その時代の人々のなかで正しくかつまったき人」といわれ,神が暴虐に満ちた地を裁き洪水を起こして人々を絶やしたとき,神の示しによって箱舟をつくり,家族と一対ずつの動物を乗せて難を逃れた (創世記6~8章) 。水が引くとノアは祭壇を築き燔祭を捧げた。神はノアと子供たちとともに生き残った動物を祝福して契約を与え,彼らは新しい人類の祖先となった (同9章) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android