セマンティックウェブ(英語表記)semantic web

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セマンティックウェブ」の意味・わかりやすい解説

セマンティックウェブ
semantic web

ウェブ(→ワールド・ワイド・ウェブ)によってもたらされる情報資源の価値を高めるための技術的枠組み。ウェブ上の情報の意味をメタデータスキーマ(→スキーマ理論)として定義し,人工知能で発展した知識工学手法を用いて,ウェブ上の情報資源をコンピュータが自動的に変換,統合,流通,共有できるようにする。ウェブを発明したティム・バーナーズ=リーらが 2001年に構想を公表した。ウェブ上にデータを公開してグローバルに活用するために,公開するデータ間の関係を示すラベルのついたリンクを与えるリンクト・オープン・データ LODプロジェクトの基盤となった。各情報資源には URLの上位概念である URI; Uniform Resource Identifierと呼ばれる識別子が与えられる。その情報資源同士の属性や関係を,メタデータを記述する枠組みである RDF; Resource Description Frameworkに基づき主語述語・目的語の三つの要素を用いて表現すると,コンピュータが解読可能なメタデータとなる。RDFに用いる名前を定義するための枠組みを RDFS; RDF Schemaという。語彙(名前の集まり)に含まれている各名前が表す概念はオントロジー記述言語 OWLで定義する(→オントロジー)。

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