セラード(その他表記)cerrado

デジタル大辞泉 「セラード」の意味・読み・例文・類語

セラード(cerrado)

ブラジル中央部のサバンナ地域にみられる植生イネ科草本と落葉低木からなる草原地域。

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改訂新版 世界大百科事典 「セラード」の意味・わかりやすい解説

セラード
cerrado

おもに幹の曲がったまばらな灌木とイネ科草本から成る植生で,ブラジル中央の熱帯草原サバンナ気候から温暖湿潤気候の地域にまで広がり,その面積は約183万km2にも及ぶ。特にゴイアス州では約88%,ミナス・ジェライス州では約53%,ピアウイ州では約46%,マト・グロッソ州では約39%がセラードで占められている。セラードの成立には,気候的極相説,焼畑など火入れによる説などあるが,最近では,栄養に乏しい土壌が原因であるとする土壌的極相と考えられるようになってきた。広大な面積を有するセラードを開発し,農林業に利用することがブラジルにとって重要課題であるが,そのためには土壌改良が必要で,日本からも各種の専門家が派遣されて日本とブラジルの協同のセラード開発プロジェクトが進められている。
カンポ
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セラード」の意味・わかりやすい解説

セラード
せらーど
Cerrado

ブラジル中央部のサバナ気候地域にみられる植生。イネ科の草を主としており、半落葉性の低木を交えるカンポ・セラードから、低木がまばらに散在するカンポ・スージョ、草原であるカンポ・リンポまでの総称で、南アメリカの代表的なサバナ植生である。ブラジル中央部の高原のセラード地域は酸性が強く、乾期野火が多いので放牧場にしか利用されない所が多かった。しかし、日本の技術と資金の援助で大規模な農地化計画が実施されるなど開発が進められており、近い将来、世界の穀倉となることが期待されている。

[山本正三]

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世界大百科事典(旧版)内のセラードの言及

【草原】より

…現在では野生動物は圧迫され,森林面積が減少してサバンナが広がるとともにサバンナ自体も荒廃しつつある。
[セラードcerrado]
 南アメリカのアマゾン川流域の熱帯多雨林の周囲にはセラードと呼ばれる熱帯草原が広がる。セラードの草本はカヤツリグサ科ではイヌノハナヒゲ属,シンジュガヤ属が,イネ科ではキビ属が多く,マメ科などの樹木を散生する。…

【草原】より

…現在では野生動物は圧迫され,森林面積が減少してサバンナが広がるとともにサバンナ自体も荒廃しつつある。
[セラードcerrado]
 南アメリカのアマゾン川流域の熱帯多雨林の周囲にはセラードと呼ばれる熱帯草原が広がる。セラードの草本はカヤツリグサ科ではイヌノハナヒゲ属,シンジュガヤ属が,イネ科ではキビ属が多く,マメ科などの樹木を散生する。…

※「セラード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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