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主としてブラジルの南部に分布する,イネ科草本を中心とした草原。この草原は,やせた土壌,割合に乾燥している地域に分布するもので,ときには小灌木や藪が,まばらに混在している地域もあり,このようなカンポをカンポ・スージョ(よごれたカンポ)と呼び,これに対し,小灌木などの混在しないカンポをカンポ・リンポ(きれいなカンポ)と呼ぶ。カンポは,三つの地域に分布する。第1は,リオ・グランデ・ド・スル州の大半で,年雨量が1500mm前後,年平均気温は18~20℃で乾季があり,土壌のやせた地域である。この地域では川ぞいの谷には樹木が見られるが,高原上は一面の草原で,ガウシャ草原とも呼ばれる。第2は標高1000~1500mの高原で土壌がやせて浅く,冷涼な地域である。ミナス・ジェライス州東部,南マト・グロッソ州などである。特に,南マト・グロッソのカンポは美しく,カンポス・デ・バカリアcampos de vacariaと呼ばれ,その名のように牧草地として利用されている。第3は,アマゾン川下流地域,マラジョー島の東半分,サン・ルイスを中心としたマラニョン州の海岸地域などである。これらの地域のカンポは,はっきりした乾季期があるため,堅く,ケイ酸質の多いイネ科植物が優占する草原となっている。
執筆者:西沢 利栄
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…それらの間をリオrioと呼ばれる約150の運河が巡っており,島相互を結ぶ橋の数は400に及ぶ。モザイクの一片にあたる各島は,本来,教区(パロッキア)に相当し(近代を迎えるまでは約70の教区があった),教区教会堂と,方言でカンポcampoと呼ばれる広場をもち,住民にとっての生活共同体となっていた。 町の中心を逆S字形に大運河(カナル・グランデ)が貫き,中世からバロック時代にかけての華やかな貴族住宅や各国の商館の並ぶ幹線水路となっている。…
…それらの間をリオrioと呼ばれる約150の運河が巡っており,島相互を結ぶ橋の数は400に及ぶ。モザイクの一片にあたる各島は,本来,教区(パロッキア)に相当し(近代を迎えるまでは約70の教区があった),教区教会堂と,方言でカンポcampoと呼ばれる広場をもち,住民にとっての生活共同体となっていた。 町の中心を逆S字形に大運河(カナル・グランデ)が貫き,中世からバロック時代にかけての華やかな貴族住宅や各国の商館の並ぶ幹線水路となっている。…
※「カンポ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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