ゴイアス州(読み)ゴイアス(その他表記)Goiás

デジタル大辞泉 「ゴイアス州」の意味・読み・例文・類語

ゴイアス(Goiás)

《「ゴヤス」「ゴイヤス」とも》
ブラジル中部にある州。米・トウモロコシ大豆・小麦・綿花などの栽培が盛んな農業州。ブラジリア連邦直轄区をほとんど囲繞いじょうする。州都ゴイアニア
古都。1937年にゴイアニアに移されるまで同州の州都。18世紀前半より金採掘で栄え、当時の面影を残す州知事の邸宅教会などがある。2001年に「ゴイアス歴史地区」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴイアス州」の意味・わかりやすい解説

ゴイアス〔州〕
ゴイアス
Goiás

ブラジル中部の州。旧綴 Goyaz。州都ゴイアニア。ブラジル高原中央部に南北に細長く延びる州で,南東部に特別行政区をなす首都ブラジリアを含む。南部に広がる標高 500~1000mの中央高原が分水界となって,その南はパラナ川源流パラナイバ川,北はトカンティンス川上流部を占め,東縁部がわずかにサンフランシスコ川の流域に含まれる。 1988年北半がトカンティンス州となって分離した。大部分は標高 750~900mの高地で,林地性のサバナ地帯が広がる。気候は概して亜熱帯性で,年平均気温は 22~26℃。年降水量約 1700mmで,4~9月が乾季。アマゾン低地を除くと人口密度が最も低い州の一つで,住民は南部に集中するが,1950年以降移住者により,急速に人口が増加してきている。主産業は牧牛と農業で,主要作物はイネ,トウモロコシ,豆類,キャッサバ,コーヒー。鉱業も盛んで,16世紀以来採掘されている金,ダイヤモンドのほか,スズ,チタンニッケル水晶などを産する。中・北部ではブラジリアからアマゾン河口部のベレンへ通じるトランスアマゾン・ハイウェーが縦断するほかは交通網は未発達であるが,南部は鉄道・道路網によりサンパウロ,リオデジャネイロ両方面と密接に結ばれる。 2001年,植民地時代の面影を残し鉱山の町として発展したゴイアスの歴史地区が世界遺産の文化遺産に登録された。面積 34万 km2。人口 402万 4547 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android