ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セルギウス4世」の意味・わかりやすい解説
セルギウス4世
セルギウスよんせい
Sergius IV
[没]1012.5.12. ローマ
トスカナのルナ出身の第142代教皇(在位 1009~12)。本名 Pietro Buccaporci。1004年頃,教皇領アルバーノの司教となった。教皇ヨハネス18世(19世。在位 1003~09)の後継者として選出され,1009年7月に登位したが,その際に初代教皇ペテロと同名になることを避けてセルギウスに改名した。10世紀半ばから11世紀初頭にかけて,教皇座はローマの有力貴族クレスケンチウス家の影響下にあったが,セルギウス4世もクレスケンチウス2世の手中にあって,教皇として無力だった。権力は弱かったが貧しい人々を援助し,複数の修道院に特権を与えた。死後,暗殺されたという憶測が流れた。ローマのサン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂に埋葬された。
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