元素の存在度(読み)げんそのそんざいど(その他表記)abundance of elements

最新 地学事典 「元素の存在度」の解説

げんそのそんざいど
元素の存在度

abundances of elements

元素組成ないし元素含有量とほぼ同義。存在量,存在比,頻出度などともいう。相対存在度はある特定の元素(例えばSi)に対する原子比または重量比を意味し,絶対存在度は全元素の量に対する比を意味する。炭素質コンドライト(C1)隕石の非揮発性元素存在度が太陽大気のそれと似ていることから,C1隕石を太陽系の始原的固相物質とみなし,主要元素の存在度は太陽や恒星大気の存在度を,微量元素のそれはC1隕石の分析値をとり,Siを仲立ちにした相対値を「元素の宇宙存在度」という。太陽内部の物質循環の早さから,太陽大気の元素存在度が太陽内部の組成を反映したものと考えられることと,太陽が天の川銀河の平均的な主系列星であることから,得られている値は銀河宇宙の真の元素存在度に近いものと考えられる。H・He・Oなど軽元素に富み,原子番号45付近まで指数関数的に減少すること,原子番号が偶数の元素は,隣り合う原子番号が奇数の元素より存在度が多いなどの特徴がある。

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参照項目:地殻の化学組成

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「元素の存在度」の意味・わかりやすい解説

元素の存在度
げんそのそんざいど
abundance of elements

地球,太陽など天体の一部または全部,あるいは天体とまわりの空間における各元素の存在量の比のこと。普通,比は原子数比で表わされるが,重量比で表わされることもある。しばしば水素原子数を 1012 として,あるいはケイ素原子数を 106 として表わされる。宇宙存在度は観測可能な宇宙の範囲内の全物質の元素組成として,観測により,また理論的に推定された値である。実際は太陽と恒星大気の分光分析,隕石,特に炭素質コンドライトの化学分析,一次宇宙線の組成分析が基礎データを与えるため,太陽系近傍の元素の存在度の推定値と考えたほうがよい。その概略の数は水素 1012 に対しヘリウムは約 10分の1,炭素,窒素,酸素は 1000分の1の桁,ケイ素はほぼ 100万分の1である。マグネシウム,鉄はケイ素と同程度で,カルシウムアルミニウムはその約 10分の1,他の元素はさらに少い。地殻存在度は地球外層部の直接観察可能な気圏,水圏,岩石圏の元素の存在度で,1924年 F.クラークによって初めて与えられた。この数をクラーク数という。

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化学辞典 第2版 「元素の存在度」の解説

元素の存在度
ゲンソノソンザイド
abundance of element

宇宙や地球における元素の含有量.元素の頻度,存在量,存在比ともいう.表示の方法には,大きく分けて二つある.一つは絶対存在度で,これは普通の意味での含有量に相当する.ほかは相対存在度で,ある特定の元素に対する原子比または重量比で表す.たとえば,Si 106 原子に対する原子数の対数で表示するなどである.存在量の決め方には,望遠鏡による分光学的方法と直接物質を手にとって分析する方法の二つがある.存在度にみられる法則性として,軽いほうの元素の存在度にみられる質量数が4の倍数になっている核種が多いことや,地殻に関するハーキンズの規則がある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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