元素の存在度(読み)げんそのそんざいど(英語表記)abundance of elements

  • abundance of element

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地球,太陽など天体の一部または全部,あるいは天体とまわりの空間における各元素の存在量の比のこと。普通,比は原子数比で表わされるが,重量比で表わされることもある。しばしば水素原子数を 1012 として,あるいはケイ素原子数を 106 として表わされる。宇宙存在度は観測可能な宇宙の範囲内の全物質の元素組成として,観測により,また理論的に推定された値である。実際は太陽と恒星大気の分光分析隕石,特に炭素質コンドライトの化学分析,一次宇宙線の組成分析が基礎データを与えるため,太陽系近傍の元素の存在度の推定値と考えたほうがよい。その概略の数は水素 1012 に対しヘリウムは約 10分の1,炭素,窒素,酸素は 1000分の1の桁,ケイ素はほぼ 100万分の1である。マグネシウム,鉄はケイ素と同程度で,カルシウム,アルミニウムはその約 10分の1,他の元素はさらに少い。地殻存在度は地球外層部の直接観察可能な気圏,水圏,岩石圏の元素の存在度で,1924年 F.クラークによって初めて与えられた。この数をクラーク数という。

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化学辞典 第2版の解説

宇宙や地球における元素の含有量.元素の頻度,存在量,存在比ともいう.表示の方法には,大きく分けて二つある.一つは絶対存在度で,これは普通の意味での含有量に相当する.ほかは相対存在度で,ある特定の元素に対する原子比または重量比で表す.たとえば,Si 106 原子に対する原子数の対数で表示するなどである.存在量の決め方には,望遠鏡による分光学的方法と直接物質を手にとって分析する方法の二つがある.存在度にみられる法則性として,軽いほうの元素の存在度にみられる質量数が4の倍数になっている核種が多いことや,地殻に関するハーキンズの規則がある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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