セルギエフポサード(その他表記)Sergiev Posad

デジタル大辞泉 「セルギエフポサード」の意味・読み・例文・類語

セルギエフ‐ポサード(Sergiev Posad/Сергиев Посад)

ロシア連邦西部、モスクワ州都市。首都モスクワの北東約70キロメートルに位置する。14世紀半ば、のちに聖人に列せられた貴族セルギー=ラドネシスキーが創設したトロイツェセルギエフ大修道院を中心に発展ロシア正教会宗教都市として知られるほか、古くから木製玩具の製作が盛んで、現在は工業都市としての一面ももつ。セルギエフパサードセルギエフパッサート。1930年から1991年までの旧称ザゴルスク。

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改訂新版 世界大百科事典 「セルギエフポサード」の意味・わかりやすい解説

セルギエフ・ポサード
Sergiev Posad

ロシア連邦,ヨーロッパ・ロシアの西部,モスクワ州の都市。モスクワの北東70kmの地点に位置する。人口11万4054(2004)。1919年セルギエフSergiev,30年ザゴルスクZagorsk,92年現名に改称。1340年代にセルギー・ラドネシスキーにより創建された後のトロイツェ・セルギー大修道院の周辺にできた村を起源とする。古くからミニアチュールと木製玩具の製作が盛んで,タタールポーランドリトアニアから攻撃された経験をもつ。観光客が多数訪れる当地には,聖セルギーの墓と,ルブリョフが制作したイコンがあるトロイツキー大聖堂,ドゥホフスカヤ教会,1684年のフレスコ画のあるウスペンスキー大聖堂,17世紀後半の修道院食堂,そして18世紀の鐘塔などがある。さらに修道院内には玩具博物館がある。現在は,機械工業や種々の軽工業も発達しているだけでなく,宗教都市の面影を保っており,モスクワ総主教室の座所として,ロシア正教会の活動の中心をなすほかに,モスクワ神学大学および同神学校が置かれている。1930年まではセルギーの名にちなんでセルギエフと称した。旧称ザゴルスクの由来には,革命家V.M.ザゴルスキーにちなむ説と,〈ザ・ガラミ〉(〈山のかなた〉の意)からとする説がある。
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