セレン整流器(読み)セレンせいりゅうき

精選版 日本国語大辞典 「セレン整流器」の意味・読み・例文・類語

セレン‐せいりゅうき‥セイリウキ【セレン整流器】

  1. 〘 名詞 〙 半導体整流素子の一つニッケルめっきした鉄、あるいはアルミニウム基板上に、セレンを薄く付着したもの。シリコン整流器ゲルマニウム整流器などの開発により、近年はあまり用いられなくなった。

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関連語 名詞

百科事典マイペディア 「セレン整流器」の意味・わかりやすい解説

セレン整流器【セレンせいりゅうき】

半導体セレンの整流特性を利用した整流器。鉄またはアルミ合金の基板に99.99%以上の高純度セレンを真空蒸着し,その上にスズ‐カドミウム合金をメタリコンで吹きつけ対向電極とする。電流は基板から対向電極へ向かってよく流れるが,逆方向には流れにくい。直径数mmの円板から20cm×40cmの大型まで各種あり,高耐圧を要するときは数枚を直列に重ねる。過負荷に耐え,パンクしても自ら回復する能力があり,安価なので,ラジオや蓄電池充電の電源整流に広く使用。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セレン整流器」の意味・わかりやすい解説

セレン整流器
セレンせいりゅうき
selenium rectifier

整流器の一種。ニッケルメッキした鉄またはアルミ板にセレンを塗って,その上にカドミウム-スズまたはカドミウム-亜鉛合金タリウムなどを添加したものを塗布し,これを熱処理活性化して整流性の発生したものを使っている。過負荷に強く,破壊しても自己回復力を有する。安価なため,一時期ラジオやテレビなどの整流電源に広く利用されていたが,シリコン整流器の開発に伴って置き換えられ,現在は使用されていない。

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