デジタル大辞泉 「せんま」の意味・読み・例文・類語 せんま 1 江戸時代、大坂の天神祭りなどで、巫女みこに扮ふんしてこっけいなしぐさをした者。「―の形なりをそのままに」〈浄・浪花鑑〉2 子供をののしっていう語。「あの―め、仕様がある」〈浄・歌祭文〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「せんま」の意味・読み・例文・類語 せんま 〘 名詞 〙① 江戸時代、大坂の天神祭などで、巫女(みこ)に扮装(ふんそう)して、鼓を打ち滑稽なしぐさをした者。多く、にきび面の前髪がこの役にあたり、獅子舞と連れだって家々を回った。〔浮世草子・野傾咲分色孖(1718)〕② 人、特に子供をののしっていうことば。①の意から生じたとも、小僧の名に多かった「千松」から生じたともいう。[初出の実例]「証拠もないに盗人呼はり。〈略〉あのせんまめ仕様が有る」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油屋)せんまの補助注記語源については「饌米(せんまい)の訛」(近松語彙)、「のろま、そろまの類語」(穎原退蔵)、「背馬の音便」など諸説ある。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例