小僧(読み)こぞう

精選版 日本国語大辞典 「小僧」の意味・読み・例文・類語

こ‐ぞう【小僧】

〘名〙
① 年少の僧。小坊主。しょうそう。また、僧を卑しめていう語。
※今昔(1120頃か)二八「然らば御前をば、小寺の小僧とこそ可申かりけれ」
② 商店などで使われている少年。少年店員。丁稚(でっち)
※洒落本・婦美車紫(1774)高輪茶屋の段「そんならあの小ぞうにもたせてやってくれめされ」
③ こども。また、特に、年少の男子を見下げいやしめていう語。こわっぱ。小僧っ子。
※雑俳・柳多留‐三(1768)「小そうめを仕事にしやとわらじはく」
④ 一人前でない遊女や小女(こおんな)などをさす近世の遊里語。
※黄表紙・三筋緯客気植田(1787)上「みんなこぞうをあいてにして」
⑤ 膝をいう幼児語。ひざこぞう。
⑥ 陰茎の異称。
※雑俳・柳多留‐一五三(1838‐40)「饅頭を見せても小僧寐て起ず」

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デジタル大辞泉 「小僧」の意味・読み・例文・類語

こ‐ぞう【小僧】

仏門に入って、まだ修行中の男の子。年少の僧。雛僧すうそう。「門前の小僧習わぬ経を読む」
商店などで使われている年少の男の子。でっち。「紙問屋の小僧に行く」
年少の男子を見下していう語。小僧っ子。こわっぱ。「はなたれ小僧
[類語](1小坊主/(2徒弟丁稚/(3子供少年小児しょうに児童学童小人しょうにんわらべ・わらんべわらわ童子どうじ幼子おさなご幼童ちびっこわっぱこわっぱ餓鬼がき

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普及版 字通 「小僧」の読み・字形・画数・意味

【小僧】しようそう

雛僧。

字通「小」の項目を見る

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世界大百科事典内の小僧の言及

【和尚と小僧】より

…昔話。和尚と小僧を主人公にした笑話の総称。多くの場合小僧の機知もしくは頓智によって,和尚の失態が笑いの対象になる。…

【小者】より

…町奉行所の同心の配下にも小者があって,目明しと同様に犯人の捜査・逮捕にあたった。また町家に奉公した小僧,丁稚(でつち)なども小者と呼んだ。【北原 章男】。…

※「小僧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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