その他の非ステロイド抗炎症剤（読み）ソノタノヒステロイドコウエンショウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

その他の非ステロイド抗炎症剤

製品名
《エトドラク製剤》
エトドラク（小林化工、東和薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、大興製薬、大原薬品工業、日本ジェネリック、日本薬品工業、旭化成ファーマ、沢井製薬、日医工）
オステラック（あすか製薬、武田薬品工業）
ハイペン（日本新薬）
《セレコキシブ製剤》
セレコックス（アステラス製薬、ファイザー）
《ナブメトン製剤》
レリフェン（グラクソグループリミテッド）
《モフェゾラク製剤》
ジソペイン（ニプロESファーマ）

　腰痛症、肩関節周囲炎、頸腕けいわん症候群、手術後・外傷後の炎症・疼痛とうつうに用いられます。

　また、エトドラク製剤やセレコキシブ製剤は、関節リウマチ、変形性関節症、腱鞘炎けんしょうえんなどに、エトドラク製剤、モフェゾラク製剤、セレコキシブ製剤は、手術後、外傷後並びに抜歯後の炎症・疼痛にも用いられます。セレコキシブ製剤は、胃腸障害などの副作用が少ない薬です。

①発疹ほっしんなどの過敏症状、ショック、アナフィラキシー、消化性潰瘍かいようが現れることがあります。このような症状が現れたときは服用を止め、ただちに医師に報告してください。

　そのほかに肝機能障害、ショック、アナフィラキシーショック、血液障害、腎じん障害、うっ血性心不全などが現れることがあります。エトドラク製剤やセレコキシブ製剤では、心不全・うっ血性心不全、間質性肺炎、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死えし症が現れることがあります。

　そのほか、エトドラク製剤では、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少、腎障害、肝機能障害、黄疸、うっ血性心不全、好酸球性肺炎、間質性肺炎が現れることがあります。

　モフェゾラク製剤では、消化管出血、血小板減少、肝機能障害、黄疸、アスピリン喘息が現れることがあります。

　ナブメトン製剤では、消化管出血、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、肝機能障害、黄疸、間質性肺炎、ネフローゼ症候群、腎障害、光線過敏症が現れることがあります。

　セレコキシブ製剤では、消化管出血、消化管穿孔、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎、再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、うっ血性心不全、間質性肺炎、急性腎障害、間質性腎炎が現れることがあります。

　このような症状が現れたときは服用を止め、ただちに医師に報告してください。

②薬によって、食欲不振、吐き気・嘔吐おうと、下痢、腹痛、口内炎、ねむけ、むくみ、肝障害、血小板減少、紫斑しはん、皮膚出血、ふるえ、味覚・視覚異常、めまい、しびれなどが現れることがあります。こうした症状が現れたときは、医師に相談してください。

①錠剤です。ナブメトン製剤製剤は1日1回食後に服用、エトドラク製剤やセレコキシブ製剤は1日2回朝夕の食後に服用、モフェゾラク製剤は1日3回食後に服用するのが原則です。ただし、服用にあたっては、医師・薬剤師の指示をきちんと守ってください。

　また、プロピオン酸系製剤も参照してください。

②問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質、現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。

　とくに消化性潰瘍かいようのある人、重い肝・腎障害のある人、アスピリン喘息になったことのある人などは使用できません。エトドラク製剤やモフェゾラク製剤では、重い心不全、・高血圧症のある人、この薬に過敏症のある人、ナブメトン製剤では、重い血液異常、この薬に過敏症のある人、セレコキシブ製剤は、重い心機能不全の人、冠動脈バイパス再建術の周術期の人、この薬の成分またはスルホンアミドに過敏症がある人は使用できません。またエトドラク製剤、ナブメトン製剤製剤、セレコキシブ製剤は、妊娠後期の女性には使用できません。

　また、使用前に薬の効果と副作用について、医師・薬剤師からよく説明を聞き、注意事項をきちんと守ってください。

③妊婦または現在妊娠している可能性のある人は、その旨を医師に報告してください。

④セレコキシブ製剤は、めまい、ねむけがおこることがあるので、自動車運転や危険をともなう作業にたずさわる人は十分注意してください。

⑤薬によっては、抗凝血剤、炭酸リチウム製剤、などと併用すると、薬の効果が過剰に現れたり、副作用がおこりやすくなったりします。現在使用中の薬があったり、ほかの薬を使用するときは、必ず医師・薬剤師に報告・相談してください。

出典　病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版