日本大百科全書(ニッポニカ) 「タルブ」の意味・わかりやすい解説
タルブ
たるぶ
Tarbes
フランス南西部、オート・ピレネー県の県都。ピレネー山脈の北麓(ほくろく)、アドゥール川上流左岸に位置する。人口4万6275(1999)。カエサルの『ガリア戦記』にビゴーラBigorraの名でみえ、10世紀にビゴール伯爵領の首都となった。その城跡にはロマネスク様式の司教座(5世紀以来)教会が建つ。農産物、家畜の集散地で、軍馬の生産で知られたが、現在はウシが中心。鉄道の敷設以後、電気、機械、毛織物、皮革、製紙などの工業が発達した。ピレネー山脈の夏の観光の中心地。1814年、イギリスのウェリントン公は、この町の近くでナポレオンのフランス軍に勝利した。軍人フォッシュ、詩人ゴーチエの出身地。
[青木伸好]