dark matter。宇宙に広がる未知の物質で,通常の観測手段では見えないので暗黒物質ともいう。宇宙には電磁波(可視光線,赤外線,紫外線,電波,X線,γ線)を出す天体やガスがある。これら見える銀河団の質量の総量だけでは宇宙の構成が説明できないことから,アメリカの天文学者F.ツビッキーが1930年代に提唱。その質量の総量は光を発している物質の10〜100倍と見積もられ,宇宙のモデルの理論にも大きな影響がある。宇宙における重力と光の関係を観測するなどその正体探しが続いている。ダークマターの候補としては,質量を持つ素粒子や,光を発しない天体などが考えられている。