チミリャーゼフ(その他表記)Kliment Arkad'evich Timiryazev

改訂新版 世界大百科事典 「チミリャーゼフ」の意味・わかりやすい解説

チミリャーゼフ
Kliment Arkad'evich Timiryazev
生没年:1843-1920

ロシアの植物学者。ペテルブルグ大学(現,サンクト・ペテルブルグ大学)の学生時代にダーウィン進化論の影響をうけ,のち植物生理学を専門とし,モスクワ大学教授。炭酸同化における太陽光エネルギー役割研究,光エネルギーは緑葉によって吸収されて化学エネルギーに変わり植物体内に保存されるとするJ.R.vonマイヤーらの理論に実験的基礎を与えた。ソビエトダーウィニズム創始者とされている。
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百科事典マイペディア 「チミリャーゼフ」の意味・わかりやすい解説

チミリャーゼフ

ロシアの植物生理学者。ペテルブルグ大学卒。モスクワ大学教授。光合成と光の波長との関係を研究。国際的な名声を得てケンブリッジ大学をはじめ多くの大学の名誉博士号を贈られた。また,C.ダーウィンの進化論を紹介し,民衆啓蒙に努力し,多数著作がある。

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367日誕生日大事典 「チミリャーゼフ」の解説

チミリャーゼフ

生年月日:1843年6月3日
ロシアの植物生理学者
1920年没

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世界大百科事典(旧版)内のチミリャーゼフの言及

【農学】より

…光合成の研究に対して遺伝・育種分野で見落とすことのできない研究成果は,イギリス人C.ダーウィン(1809‐82)の諸業績,とくに《種の起原》《飼養動植物の変異》やオーストリア人G.J.メンデル(1822‐84)のエンドウを材料とした〈植物雑種の研究〉である。
[ソ連]
 ソ連における現代農学創出にあたってまずあげるべきは,ダーウィンとならび称され,とくに植物生理の分野で業績をあげたK.A.チミリャーゼフ(1843‐1920)である。また日本では植物水分生理学を開拓した基礎的・理論的学者として知られるマクシーモフN.A.Maksimov(1880‐1952)や,日本では生化学者で生命の起源の研究創始者として知られるA.I.オパーリン(1894‐1980)も農学者,農芸化学者である。…

※「チミリャーゼフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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