テランセラ(その他表記)Alternanthera

改訂新版 世界大百科事典 「テランセラ」の意味・わかりやすい解説

テランセラ
Alternanthera

ヒユ科ツルノゲイトウ属Alternantheraの常緑多年草。この属は熱帯から亜熱帯に約200種が分布しているが,それらのうちメキシコからアルゼンチン原産のモヨウビユA.ficoidea R.Br.ex Roem.et Schult.が広く栽植される。高さ15~20cmで直立し,よく分枝して群生する。葉は対生し,長さ3~4cm。長いへら形で,暗緑色に赤紫色の濃淡を帯びる。葉の形,色彩は変化に富み,園芸品種が多い。園芸品種のベッチキアナcv.Bettzickianaはもうせん花壇によく利用され,とくに秋になると色がさえて,霜がおりるまで楽しめる。本種の枝変りで,葉に黄斑の入るアウレア・ナナcv.Aurea Nanaも普及している。バーシカラーcv.Versicolorは少し大型で,葉は先のとがった倒卵形で,強く波状にうねることが多い。銅赤色,ピンク,白色がまじり合う。そのほか,アモエナcv.Amoena,ブリリアンティッシマcv.Brilliantissimaなどの品種がある。

 モヨウビユは最初に日本に導入されたとき,誤ってイノコズチ属Achylanthesとされ,アキランサスの名が広がり,またツルノゲイトウ属が細分されるとテランセラ属Telantheraに入れられるので,テランセラの名で呼ばれる。しかし最近はアルタナンセラの名で呼ぶことが多い。株分けもできるが,6~7月に挿芽すれば,簡単に大量にふやすことができる。繁殖能率はよい。水はけよく,日当りのよい場所ならじょうぶでよく育ち,花壇のほか,プランターなどに植えて,ベランダ窓辺を飾るとよい。降霜前に室内に取り込み,乾燥気味に保ち,5℃以上で越冬させる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「テランセラ」の意味・わかりやすい解説

テランセラ
てらんせら
[学] Telanthera amoena Regel

ヒユ科(APG分類:ヒユ科)の多年草。ブラジル原産。渡来時にイノコズチ属(アキランサス属)の植物と誤って伝えられたため、アキランサスとよぶことがある。茎は直立し、高さ5~15センチメートル。基部からよく分枝する。葉は渋い赤葉と黄葉の2種があり秋花壇の幾何模様に利用する。花は無柄で、1~3個頭状に頂生するが、小さくて目だたない。繁殖は挿木により、5~7月、挿芽して苗をつくり、9月に花壇に密植する。

[猪股正夫 2021年2月17日]

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百科事典マイペディア 「テランセラ」の意味・わかりやすい解説

テランセラ

アルテルナンセラ

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テランセラ

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