ディオーネ(その他表記)Dione

デジタル大辞泉 「ディオーネ」の意味・読み・例文・類語

ディオーネ(Dione)

土星の第4衛星。1684年にカッシーニ発見。名の由来ギリシャ神話巨人公転軌道を小型の2衛星(ヘレネポリデューシス)と共有し、これらはディオーネと土星が形成するラグランジュポイント上にある。直径は約1120キロ(地球の約0.09倍)。平均表面温度はセ氏マイナス190度。ディオネ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ディオーネ」の意味・わかりやすい解説

ディオーネ
Dione

土星の第Ⅳ衛星。1684年,J.D.カッシニによって発見された。軌道半径37万7390km(土星半径の6.29倍),公転周期2.736915日。半径560km,質量1.05×1024g(土星の1.85×10⁻6倍)。平均密度は1.43g/cm3チタンを除く土星の他の衛星より大きい。表面はクレーターの多い部分と少ない暗い部分があり,暗い部分には輝条が見られる。クレーターの最大のものは直径150km,クレーターのほとんどがはっきりした中央丘をもつ。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディオーネ」の意味・わかりやすい解説

ディオーネ
Dione

土星衛星。 1684年に G.カッシーニが発見した。直径 1120km,密度 1.4で,岩石と水からできていると思われる。ボイジャー1,2号による探査により,この衛星にも多数のクレータのあることがわかった。ディオーネとほとんど同じ軌道をとるディオーネB (1980S6) という衛星もみつかっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ディオーネ」の意味・わかりやすい解説

ディオーネ

土星の第IV衛星。1684年にG.D.カッシニが発見。軌道半径37万7520km(土星半径の6.26倍),公転周期2.736915日。半径は560kmで,表面はクレーターの多い部分と少ない暗い部分があり,後者には輝条が見られる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のディオーネの言及

【エンケラドス】より

…表面はクレーターの多い部分と少ない部分があるが,少ない部分には割れ目のような筋が見られる。またクレーターが溶けたような地形があり,これは1億年以内に土星とすぐ外側をまわっているディオーネの潮汐力によるひずみが熱エネルギーとして蓄えられ,表面を溶かしてできた地形と考えられる。【田中 済】。…

【土星】より

…粒子の密度が高いと互いに衝突して細かく砕かれるのであろう。 土星は昔から9個の衛星をもつことが知られており,Iミマス,IIエンケラドス,IIIテチス,IVディオーネ,Vレア,VIチタン,VIIヒペリオン,VIIIヤペタス,IXフェーベと呼ばれている。しかし,ボエジャーはさらに多くの衛星を発見または確認し(いくつかは地上で発見されていた),その総数は21~23となった。…

※「ディオーネ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android