ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デュルフェ」の意味・わかりやすい解説
デュルフェ
Urfé, Honoré d'
[没]1625.6.1. ビルフランシュシュルメール
フランスの小説家。南フランス,フォレ地方の,ルネサンスの影響を受け文芸を愛好する貴族の家に生れ,トゥルノン学院に学んだのち,カトリック同盟に参加,2度捕われの身となる。アンリ4世が勝利を収めたあと,母方の姻戚サボイア家を頼って亡命,隠棲,田園詩『シレーヌ』 Sirène (1604) ,ネオ・プラトニズムが認められる『道徳書簡』 Épîtres morales (1598~1608) を著わす。韻文で書かれた長大な牧歌物語『アストレ』L'Astrée (5部,07~27) は,恋愛心理の分析において同時代の文学,感情生活に大きな影響を与えた。
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