デンヘルデル(読み)でんへるでる(その他表記)Den Helder

デジタル大辞泉 「デンヘルデル」の意味・読み・例文・類語

デン‐ヘルデル(Den Helder)

オランダ西部、ノルトホラント州の都市ワッデン海北海に挟まれた半島先端に位置する。19世紀初めにナポレオン1世要塞を築き、現在は海軍軍港が置かれる。王立海軍大学、海軍博物館、気象研究所がある。デンヘルダー

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デンヘルデル」の意味・わかりやすい解説

デン・ヘルデル
でんへるでる
Den Helder

オランダ北西部、ノールト・ホラント州北部の都市。人口5万9822(2001)。ワッデン海から北海への出口にあたるマルスディープ水道に面する。オランダ海軍の軍港として、また北海漁場の漁港、テセル島への連絡港として知られる。もと漁村であったが、ナポレオンが「北方ジブラルタル」とよんで要塞(ようさい)化した。1825年のノールト・ホラント運河の開通アムステルダムの外港となったが、北海運河の開通後はその地位をアイモイデンに奪われた。王立海軍大学や海軍博物館、気象研究所、自然保護区があり、観光・保養地でもある。第三次イギリス・オランダ戦争時に、この沖合いで1673年、トロンプCornelis Tromp(1629―91)、デ・ロイテルMichiel A. de Ruyter(1607―76)両提督麾下(きか)のオランダ艦隊が英仏連合艦隊を破った。

[長谷川孝治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デンヘルデル」の意味・わかりやすい解説

デンヘルデル
Den Helder

オランダ北西部,ノルトホラント州,アイセル湖西部の半島北端に位置する軍港都市。約 10kmに及ぶ堤防が町を潮流から保護している。ワデン海から北海への出口にあたり,もとは漁村であったが,1811年にナポレオン1世が要塞を築いた。一時はアムステルダムの外港となったが,北海運河の開通 (1876) によりアイモイデンにその機能を譲った。現在はオランダ海軍の主要基地,王立海軍大学のほか,漁業,生物,気象の研究所,博物館がある。人口6万 1225 (1992推計) 。

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