日本大百科全書(ニッポニカ) 「トウテイラン」の意味・わかりやすい解説
トウテイラン
とうていらん / 洞庭藍
Veronica ornata Monj.
[学] Pseudolysimachion ornatum (Monj.) Yamaz.
ゴマノハグサ科(APG分類:オオバコ科)の多年草。茎は株立ちし、直立して高さ30~60センチメートル。全草に白い綿毛が密生する。葉は対生し、へら状披針(ひしん)形で、浅く切れ込む鋸歯(きょし)がある。8~9月、茎頂に穂状の総状花序をつくり、青紫色花を密に開く。花冠は4裂する。近畿地方の日本海側の海岸や隠岐(おき)諸島に自生するが、園芸植物として庭に植えられることもある。名は、花の色が中国の洞庭(どうてい)湖の水のように青く美しいという意味である。
[久保多恵子 2021年8月20日]