トゥデブ(読み)とぅでぶ(英語表記)Лодонгийн Тудэв/Lodongiyn Tudev

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トゥデブ」の意味・わかりやすい解説

トゥデブ
とぅでぶ
Лодонгийн Тудэв/Lodongiyn Tudev
(1935― )

モンゴル作家。モンゴル南西部、ゴビ・アルタイ県の牧民の家に生まれる。1950年から創作を始めた。作品には民族の自由と独立、社会の変革と平和のための闘争主題として描かれたものが多い。長編小説『山つなみ』(1959~65)、『遊牧』(1964)のほか『無名高地』(1968)、『秘密ならぬ秘密』(1979)などがある。ミャグマル、エルデネと並んで、現代モンゴル文学を代表する作家で、児童文学者としても知られ『不滅の火』(1979)がある。1967年、国家大賞を受賞した。1990年の民主化後、自ら新聞社「デル」を創設し、健筆をふるう。

[荒井伸一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥデブ」の意味・わかりやすい解説

トゥデブ
Tüdew, Lodonggijn

[生]1935. ゴビアルタイ
モンゴルの作家。現代モンゴル文学を代表する作家。牧民の家に生れた。 1956年に国立教育大学を卒業後,67年モスクワに留学言語,文学博士候補生の称号を得た。『移動』『山の洪水』『北極星方位を教える』などは,多くのモンゴル大衆に愛読され,ロシア語にも翻訳されている。その精力的な作家活動は児童文学にも及び,『草原の人々』『子供の家』などの作品も発表されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android