トスカネッリ(読み)とすかねっり(その他表記)Paolo Del Pozzo Toscanelli

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トスカネッリ」の意味・わかりやすい解説

トスカネッリ
とすかねっり
Paolo Del Pozzo Toscanelli
(1397―1482)

イタリアの天文学者、数学者、地理学者、医師。フィレンツェ生まれ。著書は散逸したが、各分野での業績が伝えられる。ことに有名なのは地図海図の制作で、プトレマイオスに頼らず、実証論拠とし、旅行家、探検家、外国人より実地見聞を聴取する方法をとった。その結果、東アジアへの最短距離大西洋を西航するコースとの確信に達した。これを記した書簡(1474)がコロンブスの目に触れ、その航海計画に重大な影響を与えたといわれる。

[在里寛司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山川 世界史小辞典 改訂新版 「トスカネッリ」の解説

トスカネッリ
Paolo dal Pozzo Toscanelli

1397~1482

イタリアの天文学者。「西方航路」の支持者であって,1474年頃みずからの見解をコロンブスに連絡するとともに,自作の世界地図をも贈った。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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