トルナバ(読み)とるなば(英語表記)Trnava

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トルナバ」の意味・わかりやすい解説

トルナバ
とるなば
Trnava

スロバキア西部、トルナバ県の県庁所在地。人口7万0286(2001)。ドナウ川流域平野北側のトルナバ台地に位置する。スロバキアではもっとも古く1238年に市の権利を獲得した。16世紀にはハンガリー王国カトリック教会の中心地となり、17世紀にカトリック系の大学が開設された。大司教座が置かれ、ゴシック様式の二重尖塔(せんとう)をもつ聖ミクラーシ教区教会をはじめ、多くの宗教施設がある。食品、自動車(貨物)、建築資材工業などがあるほか、ソニーが進出しテレビ部品の生産を行っている。1991年新設のトルナバ大学に加え、ブラチスラバの技術大学と経済大学、ニトラの教育大学がそれぞれ1学部設置されている。

[木村英明]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トルナバ」の意味・わかりやすい解説

トルナバ
Trnava

ドイツ語ではティルナウ Tyrnau。スロバキア西部の都市。ブラチスラバの北東約 45kmに位置し,周囲は平野部。7世紀に建設され,13世紀以降都市として発達。 16世紀にはオスマン帝国北上に対してハンガリーとスロバキアの文化を守り,スロバキアのカトリックの中心地となった。 14世紀のゴシック様式聖堂,17世紀のバロック様式聖堂,16世紀の塔,中世の城壁など,歴史的,文化的遺物に富み,スロバキアのローマとも呼ばれていた。西スロバキア地方博物館には重要な民俗的コレクションがある。人口7万 1641 (1991推計) 。

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