日本大百科全書(ニッポニカ) 「トレミー星座」の意味・わかりやすい解説
トレミー星座
とれみーせいざ
Ptolemy constellation
トレミーは、2世紀前半にアレクサンドリアで天体観測を行ったギリシアの天文学者プトレマイオスの英語名で、古代天文学の集大成である彼の著作『アルマゲスト』のなかに述べられている48星座を普通トレミー星座とよんでいる。現在星座の数は全天で88あるが、新たに星座が加えられ始めたのは16世紀以後のことであり、それまでのおよそ1500年間は、トレミーの48星座が用いられ続け、現在でもそれがほとんどそのまま主要星座として用いられている。トレミー星座は、日本をはじめ北半球で見える星座ばかりで、その内訳は、黄道上に12星座(おひつじ座、おうし座、ふたご座、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座、やぎ座、みずがめ座、うお座)、黄道より北側に21星座(こぐま座、おおぐま座、カシオペヤ座、ケフェウス座、りゅう座、ヘルクレス座、かんむり座、へびつかい座、へび座、アンドロメダ座、ペガスス座、ペルセウス座、こと座、はくちょう座、わし座、や座、いるか座、こうま座、うしかい座、ぎょしゃ座、さんかく座)、黄道より南側に15星座(こいぬ座、オリオン座、おおいぬ座、うさぎ座、くじら座、エリダヌス座、アルゴ座、みなみのうお座、さいだん座、ケンタウルス座、おおかみ座、うみへび座、コップ座、からす座、みなみのかんむり座)となっている。
[藤井 旭]