ペルセウス座(読み)ペルセウスザ(その他表記)Perseus

翻訳|Perseus

精選版 日本国語大辞典 「ペルセウス座」の意味・読み・例文・類語

ペルセウス‐ざ【ペルセウス座】

  1. 星座の一つ。秋、北天の天の川に沿って上る。アンドロメダ座の東。α(アルファ)星ミルファクは光度一・八等、スペクトル型F5。距離五〇〇光年。β(ベータ)星アルゴルは食変光星で、およそ二・八日周期で二・三~三・五等に変光する。

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改訂新版 世界大百科事典 「ペルセウス座」の意味・わかりやすい解説

ペルセウス座 (ペルセウスざ)
Perseus

略号はPer。天の川沿いに位置する初冬の星座。プトレマイオスの《アルマゲスト》に記載されている星座の一つ。星座をかたどっているのはギリシア伝説の英雄ペルセウスで,片手は剣をふりあげ,もう一方の手に切りおとしたメドゥーサの首をさげた姿となっている。α星アルゲニブ,別名ミルファク(ひじの意)は光度1.8等,スペクトル型F5の超巨星,β星アルゴルは光度2.2等,スペクトル型B8であるが,この星は食変光星で2日20時間49分ごとに1.2等も減光する。しかもその変光周期の変動から三重連星系と考えられている。α星を中心に80個の星が集まり散開星団をつくる。これは距離550光年にある。カシオペヤ座との境界近くには二重星団h(NGC869),χ(NGC884)がある。hは星数300,距離7000光年,χは星数240,距離8000光年で,ともに散開星団であり,肉眼で所在を確かめることができる。概略位置は赤経3h20m,赤緯+42°。午後8時の南中は1月上旬。

 またこの星座のγ星を中心に,毎年8月10日前後,数日にわたり流星群が見られる。このペルセウス座流星群速度がはやく,条痕の残る明るい流星が多く母すい星は1862Ⅲ(スイフト=タットルすい星)であると推定される。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペルセウス座」の意味・わかりやすい解説

ペルセウス座
ぺるせうすざ

秋も終わりの宵の北天高く見えるプトレマイオスの48星座(トレミー星座)の一つ。カシオペヤ座のW字に続いている。秋から冬にかけて見える淡い天の川の中にあり、人の字形のカーブを二つ重ね合わせたような形が目をひく。ペルセウスはギリシア神話において、女怪メドゥサを退治した勇者とされている。β(ベータ)星アルゴルはメドゥサの額に輝く2.3等星であるが、およそ2日半の周期で3.5等星まで明るさを変える「アルゴル型食変光星」の代表として知られている。変光の原因は、明暗2個の星が回り合いながら部分日食をおこすためである。また、明るい散開星団として二重星団とM34が小望遠鏡で楽しめる。また、毎年8月12~13日ごろをピークに出現するペルセウス座流星群も知られている。

[藤井 旭]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペルセウス座」の意味・わかりやすい解説

ペルセウス座
ペルセウスざ
Perseus

1月の宵に南中する北天の星座。概略位置は赤経3時 20分,赤緯 42°。β星は有名な食連星アルゴル。そのほか,二つの散開星団が集まった二重星団,特殊変光星,1901年新星,運動星団など興味ある天体が多い。

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