日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドーベルマン」の意味・わかりやすい解説
ドーベルマン
どーべるまん
Dobermann
哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜イヌの1品種で、ドイツ原産の作業犬。名は、本犬種の作出者であるドイツのルイス・ドーベルマンに由来する。かつてはドーベルマンピンシャーとよばれた。あらゆる作業に従事できるようにという作業目的で改良されたもので、警察犬、軍用犬、警備犬、護身用番犬などに用いられてきた。短毛で、体形は正方形で四肢が長く、サラブレッドを思わせるようにスマートである。筋肉の発達はよく、動作は軽快で敏捷(びんしょう)、感覚は鋭敏である。性格は鋭く警戒心に富み、勇猛。かむ力も強い。毛色はブラックエンドタン、もしくはチョコレートエンドタンなどである。尾は子イヌのときに2センチメートルの長さに断尾する。耳も断耳するためいっそう鋭い風貌(ふうぼう)を醸し出すが、断耳はしないこともある。体高は雌61~66センチメートル、雄66~71センチメートル。
[増井光子]