禽獣(読み)キンジュウ

精選版 日本国語大辞典 「禽獣」の意味・読み・例文・類語

きん‐じゅう‥ジウ【禽獣】

  1. 〘 名詞 〙 鳥と、けもの。鳥獣。また、恩義を知らず、道理をわきまえない人のたとえ。きんじゅ。
    1. [初出の実例]「壱面花形 径九寸八分裏禽獣形」(出典:法隆寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747))
    2. 「誠に心無き禽獣(キンシウ)も、報恩酬徳の心有にや」(出典太平記(14C後)二二)
    3. [その他の文献]〔伝習録〕

きん‐じゅ【禽獣】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じゅ」は「獣」の呉音 ) =きんじゅう(禽獣)
    1. [初出の実例]「婬欲、熾盛にして、禽獣(キンジュ)(〈注〉トリケダモノ)をえらはし」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二)

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普及版 字通 「禽獣」の読み・字形・画数・意味

【禽獣】きんじゆう(じう)

とり、けだもの。〔礼記、曲礼上〕鸚鵡(あうむ)は能く言(ものい)へども、飛鳥を離れず。猩猩(しやうじやう)は能く言へども、禽獸を離れず。

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