ニッケル華
にっけるか
annabergite
ニッケルの含水ヒ酸塩鉱物で、二次鉱物の一つ。ニッケルのヒ化物、硫ヒ化物の地表条件での風化分解産物として産する。多く中性ないしアルカリ性条件下で原鉱物に接して、あるいは独立して産し、原鉱物を欠くこともある。多くは微細な粉末状、土状、皮膜状。肉眼で確認できる自形結晶はまれである。日本では、兵庫県養父(やぶ)市大屋町夏梅(なつめ)鉱山(閉山)で紅砒ニッケル鉱、ゲルスドルフ鉱などからなる同心円構造をもった球状集合の分解物として産する。静岡県静岡市葵(あおい)区口坂本(くちさかもと)では、超塩基性岩中に原鉱物を伴わない網状脈として産する。多くは鮮緑色であるが、この産地のものは白色である。英名アンナベルガイトは原産地ドイツのアンナベルクAnnaberg(現、アンナベルク・ブーフホルツ)にちなむ。
[加藤 昭 2018年5月21日]
ニッケル華(データノート)
にっけるかでーたのーと
ニッケル華
英名 annabergite
化学式 Ni3[AsO4]2・8H2O
少量成分 Co,Mg,Fe
結晶系 単斜
硬度 1.5~2.5
比重 3.15
色 鮮緑、淡緑、白、灰
光沢 ガラス~土状
条痕 白
劈開 一方向に完全
(「劈開」の項目を参照)
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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ニッケルか
ニッケル華
annabergite
化学組成Ni3(AsO4)2・8H2Oの鉱物。単斜晶系,空間群C2/m, 格子定数a1.14nm, b1.331, c0.471, β104°45′,単位格子中2分子含む。通常土状,まれに微細な毛状結晶の集合した皮膜。劈開{010}完全,硬度2.5~3,比重3.0。弱いダイヤモンド~絹糸光沢,土状光沢,淡緑色,条痕淡色。屈折率α1.622, β1.658, γ1.687, 二軸性負,2V84°, 光分散r>v。NiはCoにより置換可能で,コバルト華と連続固溶体を形成し,諸性質はそれに伴って多少変化する。ニッケル鉱床の酸化帯に二次鉱物として生成。名称は原産地サクソニー地方Annabergにちなむ。
執筆者:坂巻 幸雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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