紅砒ニッケル鉱(読み)こうひにっけるこう(その他表記)nickeline

日本大百科全書(ニッポニカ) 「紅砒ニッケル鉱」の意味・わかりやすい解説

紅砒ニッケル鉱
こうひにっけるこう
nickeline

磁硫鉄鉱近縁硫化物の一つ。同構造の紅安ニッケル鉱breithauptite(NiSb)との間は化学組成上連続する。深熱水鉱脈鉱床、ある種の正マグマ性鉱床、変成層状マンガン鉱床などに産し、他のニッケル硫砒化物などと共存する。ニッケルの鉱石鉱物としては顧みられていない。日本では、兵庫県養父(やぶ)市夏梅(なつめ)鉱山閉山)の超塩基性岩中の団塊状のものが有名である。地表条件で分解しニッケル華になる。自形は六角板状。

加藤 昭]


紅砒ニッケル鉱(データノート)
こうひにっけるこうでーたのーと

紅砒ニッケル鉱
 英名    nickeline
 化学式   NiAs
 少量成分  Co,Fe,Cu,Ag,Zn,Pt,Pd,Sb,S
 結晶系   六方
 硬度    5~5.5
 比重    7.88
 色     淡銅赤
 光沢    金属
 条痕    褐灰
 劈開    無
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む