ニュージーランド国民党(読み)ニュージーランドこくみんとう(英語表記)New Zealand National Party

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニュージーランド国民党」の意味・わかりやすい解説

ニュージーランド国民党
ニュージーランドこくみんとう
New Zealand National Party

ニュージーランド政党。1936年保守系の改進党と自由主義政党の統一党が合体して結成。私企業の自由と競争,個人の自由,健全財政主義を掲げ,社会保障制度の拡充に力を入れる。第2次世界大戦後 1949~57,1960~72,1975~84年の政権を担当した。1984年7月の選挙ではデービッド・ロンギ党首ニュージーランド労働党敗北野党となる。1990年10月の選挙で政権復帰,ジェームズ・ボルジャー政権を樹立。1993年11月の選挙ではかろうじて過半数を確保して政権を維持。小選挙区比例代表併用制が採用された 1996年10月の選挙では第一党になるが過半数に届かず,二大政党制の崩壊が現実となった。そのため国民党は,第三党となった新党ニュージーランド第一党連立政権を組織。1997年12月には支持率低下の責任をとりボルジャー党首が辞任,ジェニファー・シップリーが党首となりニュージーランド初の女性首相が誕生した。しかし 1998年8月,国営企業の民営化を進めるシップリー首相とニュージーランド第一党が対立し,連立は解消された。そのためシップリーはニュージーランド第一党の切り崩しをはかると同時に,消費者納税者同盟や無所属議員の支持をとりつけ,政権維持に成功した。1999年11月の総選挙では,労働党率いる中道左派連合に敗北,政権を明け渡した。

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