1933年創刊。ワシントン・ポスト社が61年に買収、傘下に収めた。ピーク時の91年には購読者数が330万人に達したが、広告収入の落ち込みで赤字が続いた。ポスト社は2010年、米音響機器メーカー創業者に売却。その後、米ネット関連会社傘下に入ったが、米ネットニュース会社IBTメディアが買い取った。米国では12年末に紙媒体での販売を停止、13年初めから電子版に移行した。各国語版があり、日本語版は現在も紙媒体の形態を維持している。(ニューヨーク共同)
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『タイム』とともにアメリカを代表するニュース週刊誌。1933年2月創刊。初めは『タイム』をまねた雑誌と批判されて、つねに『タイム』の後塵(こうじん)を拝してきた。「ブーズウィーク」(酒飲みがつくる週刊誌)ともいわれたが、1960年『ワシントン・ポスト』紙のフィリップ・グレアムPhilip Grahamに買収され、1961年にオズボーン・エリオットOsborn Elliotが編集長に就任するに及んで、面目を一新した。「オズ」の愛称で親しまれた生粋のニューヨーカーであるエリオットは、黒人問題、ケネディ大統領暗殺、ベトナム戦争、スチューデント・パワーなどを積極的に取り上げて報道し、『ニューズウィーク』を1960年代の「熱い雑誌(ホット・ブック)」にのし上げた。署名入りの記事を初めて掲載したのも『ニューズウィーク』である。ビートルズやトゥイギーを最初にカバー・ストーリーにしたのは『タイム』ではなく『ニューズウィーク』だった。発行部数約400万部(2010)。1986年(昭和61)1月、日本版が創刊された。
[常盤新平]
『オズボーン・エリオット著、竹林卓訳『「ニューズウィーク」の世界』(1984・時事通信社)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
アメリカのニュース週刊誌。1933年,〈ニュースの裏側にある事実を掘り下げ,その意味を探り,徹底した報道をする〉ことを編集方針としてイギリス生れのジャーナリスト,マーティンThomas J.C.Martynによって創刊された。久しく《タイム》の後塵を拝し,しばしば《タイム》のコピーと悪口をいわれてきたが,61年ワシントン・ポスト社に買収され,オズボーン・エリオットが編集長になると,面目を一新,1960年代の最も人気ある雑誌の一つになった。発行部数はアメリカ国内版300万部,国際版51万9000部(1984)。ニューヨークのマディソン街444の本社に記者,ライター,カメラマン,編集者,取材員など約400人を擁し,そのほか海外18,国内12の支局をもつ。部数,広告収入は《タイム》より少ないが,記事内容で両誌はつねに抜きつ抜かれつの激しい競争をつづけている。ビートルズを最初にカバーストーリー(特集記事)で取り上げたのは《タイム》ではなく《ニューズウィーク》であった。
執筆者:常盤 新平
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(2012-07-30)
…多様な政治意見の表現は,雑誌で行われているとみてよい。《タイム》《ニューズウィーク》などの週刊誌は,中間大衆の〈常識〉を反映するものとして,ある程度日本の全国紙的機能を果たしていた。 一方,20世紀初頭のマックレーカーズ以来,新聞・雑誌が社会的不正の摘発に果たした役割は大きい。…
※「ニューズウィーク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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