改訂新版 世界大百科事典 「ねじ回し」の意味・わかりやすい解説
ねじ回し (ねじまわし)
screwdriver
ドライバーともいう。ねじ頭にみぞ(すり割りという)のある小ねじ類の締付けおよび取外し用工具。本体と握部の結合方法によって本体が握部の途中までしか埋め込まれていない普通形,貫通している貫通形があり,後者のほうががんじょうである。さらに,ねじりモーメント試験から普通級と強力級がある。また相手のねじ頭のすり割りの形に応じて,ふつうの一文字形用をマイナスドライバー,十字形用をプラスドライバーともいう。マイナスドライバーの呼び寸法は,先端部の幅と本体の長さ(両者ともmm)の組合せで表示され,4.5×50から10×300まで8種類,プラスドライバーは本体の長さによって呼び番号1番(長さ75mm)から4番(長さ200mm)まで4種類,それぞれ幅と厚さの関係や十字形みぞの寸法がJISで決まっていて,ねじのすり割りに合理的に合うようになっているので,選定に注意が必要である。なお,JIS規定品以外にも左回し,右回し,固定の3様に切替え使用できるラチェット式,組合せ差脱式,小型ドライバーをセットした時計用ドライバー,手回しによらない電動ドライバーやエアドライバーなど種々の形式のものがある。
執筆者:笹谷 重康
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報