日本民謡の分類上、酒盛り唄(うた)のなかの一種目。「ハイヤエー」(「アイヤ」および「おけさ」はその変形)と歌い出す唄の総称で、また曲名分類上の一種目にもなっている。その源流は不明であるが、『越後甚句(えちごじんく)』あたりが原調になっているようである。それが帆船の船乗りによって熊本県牛深(うしぶか)の港へ持ち込まれたおり、船乗り相手の女たちが「ハイヤハイヤで今朝出た(出した)船は どこの港へサーマ着いた(入れた)やら」の歌詞をつくって歌い始めた。「ハイヤ」とは南風(はえ)のことであり、この歌い出しの文句をとって「ハイヤ節」とよばれた。これが船乗りの酒盛り唄となって日本中の港町へ持ち回られたが、船乗りは歌詞と節だけを運んだため、伴奏はそれぞれの土地でつけられ、したがって多種多様の「ハイヤ節」が生まれることとなった。なお「アイヤ節」はハがアになまったもので、京都府宮津市あたりで生まれ、東へ広まっていった。
[竹内 勉]
…新旧の2種類があり,現今のものは村田文三を中心に相川の立浪会が大正末から保存,研究,普及に努めたもの。旧おけさはもっとテンポの早いものであり,地元の人はこれを《ハイ(ン)ヤ節》と呼んでいたという。元禄初期(17世紀末)からの流行歌(はやりうた)《五尺手拭》,別名《いよこの節》の歌詞なども採り入れている。…
※「ハイヤ節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新