20世紀西洋人名事典 「ハインリヒマン」の解説
ハインリヒ マン
Heinrich Mann
1871.3.27 - 1950.3.12
ドイツの小説家。
元・ドイツ芸術アカデミー総裁。
リューベック生まれ。
ミュンヘン、ベルリン大学に学び、次第に社会批判の鋭い小説、デモクラシーを訴える評論で活躍するようになる。「小都市」(1909年)で初めて民衆を描き、三部作「臣下」(’14年)、「貧民」(’17年)、「指導者」(’25年)では権力に弱いドイツ人を戯画化する。第一次大戦中「ゾラ論」でドイツ侵略を弁護した弟トーマス・マンなどに反対。’33年ナチスに追われフランスに亡命。亡命ドイツ作家擁護連盟総裁として抵抗運動で活躍。’40年渡米し、回想録「一時代の点検」(’45年)などを書く。’50年ドイツ民主共和国で創立された芸術アカデミー会長に選出。帰国直前に死去する。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報