ハガイ書(読み)はがいしょ(英語表記)The Book of Haggai

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハガイ書」の意味・わかりやすい解説

ハガイ書
はがいしょ
The Book of Haggai

旧約聖書』中の十二小預言書の一つ。ダリウス1世(在位前522~前486)治世の紀元前520年8月から12月中ごろまでエルサレムで活動したバビロン捕囚後の預言者ハガイの預言を集めたもの。わずか2章の分量であるが、各段落に日付があり、ハガイの預言活動を正確に伝えている。それは、ペルシア支配の弱体化にメシア時代の到来を予知したハガイが、ゼカリヤといっしょにエルサレムの神殿建築を再開させ、サマリア人を排除した神殿宗教と犠牲の捧(ささ)げ物を求め、ダビデの子孫ゼルバベルのメシア支配を預言したものである。

吉田 泰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハガイ書」の意味・わかりやすい解説

ハガイ書
ハガイしょ
Book of Haggai

旧約聖書 12小預言書中の第 10書。バビロン捕囚から最初に帰還した人々は,残留していた人々と対立し,政治情勢は不安定となり,本来目的であった神殿建築は忘れられていた。ハガイは,民が一致して神殿建築に参加することが主の意にかない,主の恵みによってイスラエル勝利収穫がもたらされると預言した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android