バイカウント
ばいかうんと
Viscount
イギリスのビッカース社(現ブリティッシュ航空機会社)製の四発、短・中距離用中型旅客機。世界で最初にターボプロップエンジンを実用化した旅客機である。1948年7月18日、原型機603が初飛行し、50年8月から量産が開始された。往復運動のピストンエンジンに比べて振動がなく快適な乗り心地、高速度、大きな窓からの優れた視界などで世界の主要航空会社に採用された。その後、エンジンの改良と航空会社からの要求で700系や800系と逐次大型化されて、総生産機数は644機に達したが、ターボファンエンジン機の進出により64年生産を停止した。日本では61年(昭和36)から69年まで、全日本空輸が828型八機を使用した。優れた性能と信頼性・快適性で第二次世界大戦直後の短・中距離航空の近代化を促進した功績は大きく、旅客機の歴史を通しての名機の一つにあげられている。
[落合一夫]
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「バイカウント」の意味・わかりやすい解説
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バイカウント
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世界大百科事典(旧版)内のバイカウントの言及
【爵位】より
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[ヨーロッパ]
古代ローマの貴族には,位階序列を表す称号はなく,ヨーロッパの爵位は,中世・近世においてその発達をみることができる。国と時代により差異はあるが,一般に知られている爵位は,公(デュークduke),侯(マーキスmarquis),伯(アールearl),子(バイカウントviscount),男(バロンbaron)の5位階である(かっこ内は英語)。これらのうち,公と伯の呼称が歴史的に見て最も古く,それぞれ古ゲルマンの軍事統率者であるドゥクスdux(ドイツ語は[ヘルツォーク],フランス語はデュクduc),フランク国王の統治権とりわけ裁判権を地方管区ごとに執行する役人としてのコメスcomes(ドイツ語は[グラーフ],フランス語はコントcomte)とにさかのぼる。…
※「バイカウント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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