バット、アル-フトゥム、アル-アインの古代遺跡群(読み)バット、アルフトゥム、アルアインのこだいいせきぐん

世界遺産詳解 の解説

バット、アルフトゥム、アルアインのこだいいせきぐん【バット、アル-フトゥム、アル-アインの古代遺跡群】

1988年に登録されたオマーンの世界遺産(文化遺産)。首都マスカット西方、ソハール近郊のバットと、その周辺のアル-フトゥム、アル-アインに点在する古代遺跡群。この一帯アフダル山地には紀元前2500年以上前からとされる銅山があり、かつてこの地にあったマガン国はメソポタミアとの交易で栄えた。この遺跡群の発掘は、銅山とメソポタミアの関係やその青銅器文明を解明するために進められたものである。また、マガン国の人々も謎とされている。アフダル山地にはこの謎の民族の住居跡などの遺跡が多数点在し、バットでは基底部の直径が約20m、高さ10mに及んだと思われる塔が5つ発掘されたが、何の目的で建造されたものかはまだわかっていない。また、バットの集落から続く道の両側斜面に、円形墳墓など多様な形態の墓が多数発掘され、その考古学的な価値が高まった。◇英名はArchaeological Sites of Bat, Al-Khutm and Al-Ayn

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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