翻訳|hillbilly
アメリカの田舎の白人の音楽の一種。南東部山岳地帯(アパラチア山脈周辺)の伝統的なダンス音楽に基づく。ギター,5弦バンジョー,フィドル(バイオリン)などの楽器を用い,鼻にかかった声による悲しげな歌のつくものが多く,カントリー・ミュージックと同義にも用いられる。元来この言葉は南東部山岳地帯などの出身者に対する蔑称だったが,1925年にレコード業界で彼らの音楽を指すために使われ始め,第2次世界大戦が終わるころまで使用された。なお50年代になって,アメリカ南部のカントリー的なロックンロールが,ヒルビリーと合成したロカビリーrockabillyの語で呼ばれ,エルビス・プレスリーらによってヒットした。
→カントリー・ミュージック
執筆者:中村 とうよう
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
アメリカのカントリー音楽の一種。アメリカ中南部アパラチア山脈地方の人たちを「山人、山の地方の人」といった意味でヒルビリー(ズ)とよんだことから、この地方の農民や木こりの間におこった歌、あるいはその訛(なま)りの強い歌い方をさしていたが、この地方に発達したマウンテン音楽をヒルビリーとよんだ時代もあった。1925年にテネシー州ナッシュビルの放送局が始めたカントリー・アンド・ウェスタンのショー「グランド・オール・オープリ」を中心に発展したポピュラーな歌をヒルビリーと称するようになり、1940年代以降はマウンテンと対照的に用いられ、現在はカントリーという呼称が一般的になっている。
[青木 啓]
…50年代半ばには,白人のカントリー・ミュージックと黒人のリズム・アンド・ブルースが合成されてロックンロールrock’n rollが生まれる。さらにカントリー歌手エルビス・プレスリーが,よりカントリーの要素を強めてロカビリーrockabilly(rockとhill‐billyの合成語。ヒルビリーはカントリー・ミュージックないしその泥臭いものをいう)をつくり出し,黒人世界よりもはるかに広い聴衆を獲得することになる。…
…さらにカントリー歌手エルビス・プレスリーが,よりカントリーの要素を強めてロカビリーrockabilly(rockとhill‐billyの合成語。ヒルビリーはカントリー・ミュージックないしその泥臭いものをいう)をつくり出し,黒人世界よりもはるかに広い聴衆を獲得することになる。一方60年代には,伝統的に黒人音楽に親近感を抱いてきたイギリスから,ビートルズ,ローリング・ストーンズといったグループが生まれ,プレスリーの影響を強くうけながらも,リズム・アンド・ブルースを基盤に世界的な人気者となった。…
※「ヒルビリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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