ビエラ彗星(読み)ビエラすいせい(英語表記)Biela's Comet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビエラ彗星」の意味・わかりやすい解説

ビエラ彗星
ビエラすいせい
Biela's Comet

1772年オーストリアの W.ビエラにより発見された彗星周期 6.70年の木星族彗星としてその後数回出現したが,1846年の出現時に2つに分裂し,2個の彗星が生れ,次の近日点通過時の 52年には2つの彗星が少し異なる軌道上を動いているのが観測されたが以後見つかっていない。しかし 72年や 85年の予定された出現時に地球ビエラ彗星の軌道を通過したとき,大流星雨が見られた。それらは彗星の軌道上を動いている彗星の断片によるものと考えられ,現在アンドロメダ座流星群と呼ばれている。

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