ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビノシュ」の意味・わかりやすい解説
ビノシュ
Binoche, Juliette
フランスの女優。父親は舞台監督で彫刻家,母親は女優で教師だった。パリ国立高等演劇学校で演技を学ぶ。1970年代末にパリで舞台に出演,1980年代前半は映画やテレビドラマで端役を務めた。ジャン=リュック・ゴダールに見出され,『ゴダールのマリア』Je vous salue, Marie(1984)で一躍脚光を浴びる。1986年,アンドレ・テシネ監督の『ランデブー』Rendez-vousでフランスのジャーナリストが選ぶロミー・シュナイダー賞を受賞。その後レオン・カラックス監督の『汚れた血』Mauvais sang(1986),『ポンヌフの恋人』Les Amants du Pont-Neuf(1991)に出演した。1988年,初めての英語作品『存在の耐えられない軽さ』The Unbearable Lightness of Beingで国際的な名声を確立。『イングリッシュ・ペイシェント』The English Patient(1996)でアカデミー賞助演女優賞を受賞した。1990~2000年代には『ショコラ』Chocolat(2000)をはじめハリウッドで大きな成功を収め,フランス語・英語両方の映画に出演。近年はイランのアッバス・キアロスタミ監督の実験的作品『シーリーン』Shīrīn(2008)と恋愛ドラマ『トスカーナの贋作』Copie conforme(2010)に出演した。
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