フォーチュン(読み)ふぉーちゅん(英語表記)Fortune

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フォーチュン」の意味・わかりやすい解説

フォーチュン
ふぉーちゅん
Fortune

アメリカのビジネス誌。『フォーブス』『ビジネス・ウィーク』と並ぶ三大英字ビジネス誌の一つである。娯楽・メディア大手タイム・ワーナーの子会社である雑誌大手タイム社Time Inc.(本社ニューヨーク市)が発行し、紙媒体インターネット上のデジタル媒体(Fortune.com)がある。三大ビジネス誌のなかでは、経営分野に力点を置いて編集しているという特徴がある。世界の有力企業番付として定評のある「Fortune Global 500」や全米企業番付として知られる「Fortune 500」を毎年発表している。

 大恐慌下の1930年、『タイム』誌の生みの親であるH・R・ルースが創刊した。経済学者や評論家として著名なジョン・ガルブレイス、ピーター・ドラッカー、アルビン・トフラーらが編集者や記者を務めた。1955年から「Fortune 500」の公表を開始。働きがいのある世界企業番付「100 Best Companies to Work For」、世界の好感度企業ランキング「Most Admired Companies」などを公表しており、世界的な優良企業格付けとして報道・引用されることが多い。1978年に月刊から隔週刊に変わり、2009年から3週間に1度の刊行に変更した(月刊だが3、6、9、12月は月2回刊行)。世界約120か国でおよそ347万人が読む世界有数のビジネス誌で、アジア版、ヨーロッパ版などがある。ただインターネットの普及に押され、紙媒体の『フォーチュン』の販売や広告収入は低迷。国内販売部数は85万8500部(2016)。姉妹紙に『Money』などがある。

[矢野 武 2017年12月12日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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