フリージア諸島(読み)フリージアしょとう(英語表記)Frisian Islands

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フリージア諸島」の意味・わかりやすい解説

フリージア諸島
フリージアしょとう
Frisian Islands

オランダ沖からドイツを経てデンマーク沖まで,北海沿岸に細長く連なる低平な諸島。ドイツ語ではフリーゼ諸島 Friesische Inseln,オランダ語ではフリース諸島 Friese Eilanden。西フリージア(オランダ領),東フリージア(ドイツ,ニーダーザクセン州領),北フリージア(ドイツ,シュレースウィヒホルシュタイン州領・デンマーク領)の 3諸島に大別され,領界はほぼエムス川エルベ川河口にある。紀元前数千年には大陸の海岸線であったものが,地盤沈下,波食,洪水などにより,ワデン海を隔てた諸島になったといわれ,各島それぞれに海底に沈んだ村の伝説をもっている。今日も波食が進んでおり,各国とも堤防によって陸化をはかっている。おもな島は,西からテクセル,フリーラント,テルスヘリング(以上西フリージア諸島),ボルクラント,ノルダーナイ(以上東フリージア諸島),ジルト,フェール,ノルトシュトラント(以上北フリージア諸島)。土地利用では,おもにヒツジウシ飼養ライムギジャガイモの栽培。漁業も盛ん。特にドイツ領内では観光業が重要。西フリージア諸島を中心に,英語との類似点の多いフリースラント語が用いられる。

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