ブドウトラカミキリ(読み)ぶどうとらかみきり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブドウトラカミキリ」の意味・わかりやすい解説

ブドウトラカミキリ
ぶどうとらかみきり / 葡萄虎天牛
[学] Xylotrechus pyrrhoderus

昆虫綱甲虫目カミキリムシ科に属する昆虫。本州四国九州のほか朝鮮半島、中国にも分布し、ブドウ害虫として知られている。体長9~14ミリ。体は長形でやや後方へ細まり、黒色であるが前胸と中胸板は赤く、前胸は球形。上ばねは根元近くに小楯板(しょうじゅんばん)の直後を頂点として、両側縁に達する平たい三角の黄色紋があり、中央後方にも黄帯紋がある。成虫は7~10月ごろ現れる。幼虫エビヅルなどにも加害する。

[中根猛彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブドウトラカミキリ」の意味・わかりやすい解説

ブドウトラカミキリ
Xylotrechus pyrrhoderus

鞘翅目カミキリムシ科。体長9~14mm。体は細長く黒色で,前胸と小楯板は赤色,上翅に黄色の2横帯がある。触角は短く,上翅の中央部に達しない。成虫は夏から秋にかけて出現する。幼虫はブドウの茎に穿孔して害を与える。本州,四国,九州,朝鮮,中国に分布する。

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