1799年11月9日,フランスでナポレオン・ボナパルトが総裁政府を倒して権力を掌握したクーデタをいう。その日が,当時行われていた共和暦では共和第8年ブリュメール18日に当たるので,この名がある。フランス革命は,1794年7月にテルミドールの反動でロベスピエールが失脚してから退潮に向かい,95年の憲法で5人の総裁が行政権を担当する総裁政府が樹立されたが,この総裁政府は,左翼の急進派と右翼の王党派との脅威にさらされて動揺を重ねていた。そこで,総裁政府を支えていた有産市民たちは,もっと強力な権力によって秩序を安定させることを望むようになった。こういう状況を知ったナポレオンは,遠征中のエジプトから帰国して,この日に軍隊の力を用いてクーデタを行い,3人の執政からなる執政政府(統領政府ともいう)を樹立し,みずから第一執政(第一統領)となって実権を掌握し,軍事的独裁を開始した。このような意味で,ブリュメール18日は,軍隊を利用して独裁権を獲得するクーデタの典型とされる。
執筆者:遅塚 忠躬
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
1799年11月9日にナポレオンが総裁政府を倒したクーデタ。この日が共和暦8年ブリュメール18日にあたるのでこの名があり,軍隊を利用したクーデタの一典型とされる。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
春の時期に労働組合が一斉に賃上げ、労働条件の改善に関する交渉を行なうこと。欧米では、産業別に強力な労働組合が存在し、それらが労働条件改善への闘争を繰り広げて成果を得てきた。だが、日本では企業ごとに労働...
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
7/22 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新