日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルーバード」の意味・わかりやすい解説
ブルーバード
ぶるーばーど
bluebird
鳥綱スズメ目ヒタキ科ツグミ亜科ルリツグミ属、あるいはコノハドリ科ルリコノハドリ属に含まれる鳥の総称。ルリツグミ属Sialiaの3種は北アメリカ産で、全長13~15センチメートル。いずれも雄の上面が金属光沢のある青色をしている。木の洞に営巣するが、人家近くにもすみ、巣箱をしばしば利用するので、美しい鳴き声と相まって人々に親しまれている。アメリカの東部にルリツグミS. sialiaが、西部とメキシコに他種が、またアメリカ西部からアラスカにかけて別の1種が繁殖分布し、いずれも冬はやや南下する。一方、ルリコノハドリ属Irena2種は、アジア大陸とフィリピンに分布し、全長約25センチメートルと大きく、やはり雄の上面は青色で美しい。「青い鳥」blue birdは、メーテルリンクの同題の詩劇(1909年刊)以後、幸福の象徴とされるが、この劇のなかで実際に扱われている鳥はハトの1種である。
[竹下信雄]