プナカ(読み)ぷなか(英語表記)Punakha

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プナカ」の意味・わかりやすい解説

プナカ
Punakha

ブータン古都。ブータン西部,首都ティンプー北東約 26km,モ川とポ川の合流点に開けた河谷平野にある。標高約 1000mで比較的温暖であり,水田が広がり,ミカンやマンゴーが実る。ブータン最初の最高位僧であり,俗界にも力をもったシャプドゥン・リンポチェの建てた由緒あるゾン (城塞) を中心とする。ゾンには地方行政庁と僧院がおかれ,冬季にはブータン最高位僧ジェイ・ケンポの一行が住むほか,強風に見舞われるティンプーを避けて来住する人が多い。このため外国では長らく「首都」あるいは「冬の首都」と考えられてきた。人口 1100 (1982推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プナカ」の意味・わかりやすい解説

プナカ
ぷなか
Punakha

ブータンの旧首都。西ブータンの谷間に広がる盆地に位置する。標高が1400メートルと低いため、気温が高く、亜熱帯植物が自生する。人口2万1000(2002推計)。1637年、高僧ガワン・ナムゲルがポ・チュー川とモ・チュー川の合流点に壮大なプナカ・ゾン(城)を建て、以来プナカはブータンの宗教および政治の中心地であった。現在でもチベット仏教ラマ教)の最高僧は夏は首都ティンプーに、冬はプナカに滞在する。水田が広がる静かな秘境の町である。

[西岡京治・西岡里子]

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