ティンプー(その他表記)Thimphu

デジタル大辞泉 「ティンプー」の意味・読み・例文・類語

ティンプー(Thimphu)

ブータン王国首都。同国西部、標高約2450メートルの盆地に位置する。1950年代に第3代国王ジグミ=ドルジ=ワンチュクが中央政庁仏教寺院を兼ねた城タシチョゾン建造。1955年に約300年あまり冬の首都が置かれたプナカに代わり、通年の首都となった。チンプー

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精選版 日本国語大辞典 「ティンプー」の意味・読み・例文・類語

ティンプー

  1. ( Thimphu ) ヒマラヤ山脈東部にあるブータン王国の首都。もとは静かな農村であったが、一九六二年首都に定められてから急速に近代化した。

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改訂新版 世界大百科事典 「ティンプー」の意味・わかりやすい解説

ティンプー
Thimphu

インド亜大陸北東部にあるブータン王国の首都。別称ティンブーThimbu。人口8万(2005)。同国西部のブラフマプトラ川の支流ウォン川流域の小盆地にあり,標高約2400m。ブータンは一地点に首都を固定せず,国王の所在地をもって首都としてきたが,1962年にティンプーを恒久的な首都と定めた。かつては古い城とそのまわりに寒村があるにすぎなかったが,十五ヵ年計画でここに首都を建設することとなった。まず66年には諸官庁,宮殿,25のラマ教寺院を複合させた壮大なタシ・チョ・ゾン(城)が完成した。同城を中心に町づくりも進められ,3階建ての店舗住宅が街村状に並ぶバザールも建設され,新しいブータンの交易中心として成長しつつある。小水力発電所があるのみで,工業は手織布などの伝統的な手工業に限られている。南方のインドとの国境の町プンツォリンまでは自動車道路が通じ,また東方への自動車道路も建設中である。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ティンプー」の意味・わかりやすい解説

ティンプー
てぃんぷー
Thimphu

ヒマラヤ山脈東端の王国ブータンの首都。日本ではシンプーとも表記する。同国西部の標高2450メートルに位置し、ブラマプトラ川支流ウォン川の河川段丘を中心に開けた町である。人口3万5000(2003推計)。なお、ティンプー県全体の人口は9万8676(2005ブータン当局統計)。もとは静かな農村であったが、1962年首都に定められてから急速に近代化した。町の中心をなすタシチョ・ゾン(城)は昔の城を忠実に復原したもので、国王執務室、各省大臣室、国教である仏教の寺院、僧たちの居室など、100を超える部屋がある。国会もここで開かれる。城の近くに政府各部局の建物が並び、総合病院、野外競技場なども建設されている。インドとの間に自動車道路が通じる。近郊には、1627年につくられたシムトカ・ゾンなど、歴史的に重要な寺院、遺跡が多い。

[西岡京治・西岡里子]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティンプー」の意味・わかりやすい解説

ティンプー
Thim phu

ブータンの首都。政治,文化,商業の中心地で,1962年正式に首都と定められた。ブータン西部を南流するウォン川の上流,標高約 2500mの盆地にある。ウォン川右岸に伝統的ブータン建築のタシチョ・ゾン (城塞) が新築され,王の執務する政庁と,ブータンの最高位僧であるジェイ・ケンポの一行が夏季滞在する僧院が置かれている。付近には政府各部門の役所や王宮がある。 1962年インドとの国境にある町プレツォリンから自動車道が開通,市街の整備も進められている。冬季にはジェイ・ケンポがプナカに移住するほか,強風を避けてプナカに移る人が多いために,外国では長い間「プナカが首都」あるいは「ティンプーは夏の首都」と考えられてきた。人口 7万9185(2005)。

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百科事典マイペディア 「ティンプー」の意味・わかりやすい解説

ティンプー

ブータンの西部にある同国の首都。ティンブーとも呼ばれる。ヒマラヤ山脈中の標高約2400mの高所に位置する。従来ブータンでは国王の居住地を首都としてきたが,1962年にティンプーを恒久的な首都に定めた。これにより,それまでは古い城を囲む小さな村に過ぎなかったティンプーに,政治の中心としての市街地が建設された。周辺では農業が行なわれ,コメ,トウモロコシ,コムギなどが栽培されている。人口7万9185人(2005)。

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