ベルン旧市街(読み)ベルンきゅうしがい

世界遺産詳解 「ベルン旧市街」の解説

ベルンきゅうしがい【ベルン旧市街】

1983年に登録されたスイスの世界遺産(文化遺産)。ベルンは同国の首都で、チューリッヒバーゼルジュネーブに次ぐ4番目の規模の都市。この町は、1191年、ツェーリンゲン家のベルトルト5世によって、大きく湾曲するアーレ川三方を囲まれた丘の上に建設された。ツェーリンゲン家は1218年に断絶したが、神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世から自由都市の特権を得て発展し、1848年にスイス連邦が誕生したとき首都に定められ、今日に至っている。こうした歴史から、この一帯には中世から近代に至るさまざまな建造物が残されている。時計塔は12世紀末に造られたもので、精巧な人形が動くからくり時計と天文時計は16世紀に据えつけられた。後期ゴシック様式の高さ100mの尖塔がある聖ヴィンセンツ大聖堂は、1421年から19世紀末にかけて建造された。このほか、ヨーロッパ最長といわれる6kmのアーケードなどがある。また、モーゼ噴水サムソンの噴水、ツェーリンゲンの噴水、アンナ・ザイラーの噴水など、16世紀半ばに造られた11の噴水が旧市街に点在している。◇英名はOld City of Berne

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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