ベーリング陸橋(読み)ベーリングりっきょう(その他表記)Bering Landbridge

改訂新版 世界大百科事典 「ベーリング陸橋」の意味・わかりやすい解説

ベーリング陸橋 (ベーリングりっきょう)
Bering Landbridge

現在のベーリング海峡付近に,上部洪積世の氷期に陸化していた陸地のことをいう。人類の新大陸への渡来経路および時期と深くかかわりあうので,その古環境とともに注目されており,ベーリンジアBeringiaともいわれる。氷河形成による海水面低下により出現したもので,現在の知見によると,陸橋が存在していたのは約5万年前から約3万5000年前までの期間と,約2万5000年前から約1万年前までの期間である。約2万年前のウィスコンシン氷期の最寒期には,現在のチュコート海からベーリング海にかけて,幅1000kmほどの陸地が存在し,アラスカシベリアの延長であったと考えられている。アラスカとシベリア東部では,高山は氷河におおわれていたが,ベーリング陸橋をはじめ低地はステップ状ツンドラにおおわれていた。この陸橋の存在のため,新旧両大陸北部には共通の動植物が分布し,人類の新大陸への移動において生業面での再適応の必要はなかったと解釈されている。
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最新 地学事典 「ベーリング陸橋」の解説

ベーリングりっきょう
ベーリング陸橋

Bering land bridge

アラスカとシベリアの間に存在した陸橋。最終氷期には海水面の低下によって生じた陸橋を渡ってマンモスがシベリアから北米大陸に移住し,古第三紀にもサイ仲間ウマなどが北米大陸からユーラシア大陸に移住した。また新第三紀には北アフリカマストドンがユーラシア大陸を経て北米大陸に移住し,この時代の陸橋は一般にベーリング-チュクチ台地(Bering-Chukchi platform)と呼ばれる。A.R.Wallace(1876)以来注目され,W.D.Matthew(1915)が命名

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